Pherrow's

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2022.05.17

2022Sカタログ後記 前編

今回のロケ本編となる2022Sカタログは、全国のお取扱各店にてご覧いただけますので
お近くのお店へぜひお越し下さい!



さて本日は毎シーズン恒例となったカタログ舞台裏レポートの前編をお届けします。

昨年、大きな節目となるブランド創設30周年を経て、
今季はより原点に立ち返り、ブランドフィロソフィのひとつでもある
芸術的表現にフォーカスしたコレクション『The Arts』を展開します。

イメージを司るカタログの舞台に選んだのは、ズバリ「巧者のアトリエ」。
とはいえ、おいそれと都合良く見つかるはずもなく、
いつもお世話になっているスタイリスト中村さんを中心に作り込んでいただきました。

現場は都下の工業エリアに位置するこちらのスタジオ。
かつては鉄工所の詰所として使われていたスペースをリノベーションしたそうです。
 

 
権利侵害のないよう小道具は名もなき一般作家たちの作品が中心。
でも、しっかりそれらしく見えるのは家具や各国の民藝にも精通する中村さんならでは。

そして今シーズンの顔となるお二人。
撮影後ブラジルに即帰国予定というアンドレイアさんと、
モデルだけでなくブレイクダンサーとしても活躍するジュリアンさん。

アンドレイアさんには少々お待ちいただき、
ジュリアンさんのソロカットからスタートします。
 
ヘアメイクは昨シーズン同様、山田さんにお願いしました。
メインイメージとフロンティアシリーズのイメージを
2パターン考えていただけるということで楽しみにしています。

大方の構図が決まったらテストカットを重ねて画角を調整後、
準備が整ったところでジュリアンさんに入っていただきます。
撮影は今回もスーパーカメラマン比嘉さんです。
 
カタログの表紙と見比べていただくとわかるように、
ここから小道具の足し引きなど微調整を繰り返し最適解を探ります。

続いてこの日初となる2ショット。
 
こうして仕上がりを見ると、いたって普通の2ショットですが、
じつは通常の動きでは絶対にあり得ない角度や姿勢を無理矢理作ってくれていたりします。
写真ってホントに不思議ですよね。

続く3カットめは踊り場を使った動きのあるカット。
 
動きのあるカットにおける最大の難所は「服の見え方」。
動きを付けつつ、しっかりポイントが見えるよう中村さんの熱血指導が入ります。
 
カットの上がりをPCでチェックしつつ、ここでも最適解を探り続けます。
こちらのOKカットはカタログ10ページをご覧ください。

続く4カットめもジュリアンさんのソロカット。
 
カタログ8ページのラハイナ柄シャツを着たカットです。
こちらもカタログと見比べていただけるとわかるように、
当初は正反対の角度から撮影していたのですが、
ここでも服の見え方が課題となり、あのOKカットへと繋がっていきます。

そして再びの2ショット。
カタログ12ページのポロシャツとボーダーTのカットです。
 
こちらの意図を伝えるまでもなく、アドリブで魅せるお二人。
視線や距離感だけで2人の関係性を何パターンもイメージさせてくれます。
「お二人にお願いして良かった」と、あらためて思わされるカタログ班でした。

というワケで前編はここまで。
ここで一旦お昼休憩をとり、午後の撮影に備えます。 後編につづく