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2021.11.01

恒例フェローズ 2021AWカタログ舞台裏 後編


今回のロケ本編となる2021AWカタログはお取扱各店にてご覧頂けますので
お近くのお店へぜひお越し下さい!

では早速カタログ舞台裏後編スタートです。

2日目は倉敷の駅前広場から。
朝9時半過ぎに集合し、象徴的な時計台をバックにこの日のロケがスタートしました。
 
約100年前に建設されたデンマークはコペンハーゲン市庁舎の時計台を
3分の2サイズで再現したものらしく1997年に完成したんだとか。

秋冬シーズンのため曇天模様は都合が良いものの、
こう見えて気温は30度近くあり、しっかり真夏の暑さの中
汗ひとつかかずクールにポージングをキメるHAYATEさん。さすがです!

画像は岡山観光WEBさんより拝借しました。
晴天だとまた趣きが全然違いますね。

こちらの広場は通称アンデルセン広場と呼ばれ、
時計台からは『人魚姫』や『裸の王様』といったアンデルセン童話の主人公たちが
1日に7回も登場するらしいのですが、タイミングが悪かったかこの日は出会えず…。残念…。

というワケで昨日に続き、再びアイビースクエアのある美観地区に移動します。
そんなタイミングに昨夜は大雨のために合流できなかったオリーことOLIVERさんが到着。
ようやく3人揃っての撮影となりました。

カタログでは8ページ目にあたる3人のウォークショットは
広大なアイビースクエアの中でも一際目を引く中庭の長廊下にて。
気温すでに30度をゆうに超える中、涼しい笑顔で頑張ってくれるお三方。我々はさすがに半袖…。
 
本カットのメインとなるオリーさんをフォーカスし、
他のお二人はややぼやけたニュアンスに仕上げるべく
望遠レンズにて15メートルほど離れた位置からシャッター。

上がりは無線でPCへと飛ばされその場で確認。
この作業をひたすら繰り返し細部に手を加えながら最適解を探ります。

こうして初の3ショットは無事終わったものの、
昨日の遅れを取り戻すべくオリーさんのソロショットを撮りに
美観地区内の旧い本焼板の外壁へと移動します。

こんなにも美しく手入れされた板壁が残っているのも美観地区ならではの魅力です。
ちなみに焼板は湿気の多い岡山県の風土に合った建築材料として古くから親しまれてきたよう。

戦後に日本へ駐留していたアメリカ兵たちの土産物でもあったスカジャンと
和の風情ある焼板壁の好コントラスト。
仕上がりはカタログ18-19ページを御覧ください。

そしてようやくお昼休憩。
同地区内にある郷土料理のお店「冨來屋本舗」にお邪魔しました。

こちらでいただけるのは倉敷伝統の「きびそば」と岡山が誇るブランド牛「千屋牛(ちやぎゅう)」、
そして郷土の味として広く知られる「ままかり」です。

まずはきびそばをいただきます。
一見すると普通のそばですが、そば粉の代わりに岡山原産のタカキビを練り込んでいるとのことで
正しくは「そば」ではありません。とはいえコシがしっかりして美味い!

一方の千屋牛はかの神戸牛や松阪牛のルーツとも言われている古参のブランド黒毛和牛。
脂に甘みがあり、かつ肉自体の旨味も程よい。これも美味でした。

そしてとどめは岡山名物のままかり。
関西では「ままかり」、関東では「さっぱ」と呼ばれている(らしい)ニシン科の魚。
岡山では旧くから酢漬けなどで食べられる郷土料理のようで、
こちらではお寿司をいただきました。酢が効いてさっぱり。

ごちそうさまでした!!

また、中庭的な吹き抜けには倉敷の伝統工芸品「花ござ」の歴史や文化を伝えるミニ資料館もあり、
実際に使用する織機や作品の展示も楽しめます。

空腹を満たしたらまたまたアイビースクエアの中庭へ。
続いてはカタログ中面(32-33ページ)にあたる3ショット。
紅一点HANNAさんとオリーさんには中綿入りのコートを着てもらいます。

見ているだけでも暑いですが、もうひと頑張りしていただきます。
煉瓦壁とネイビーのコントラストがやけに美しく、
かつてのアイビーリーガーを思わせる理想的な画が撮れました。
 
ここでしばしのおやつタイム。
岡山では有名らしい「清水屋」のクリームパンをいただきつつ、
しばらく出番のないHANNAさんにはゆっくりお休みいただきます。

外があまりに暑いため冷房でキンキンに冷えた柱に身を寄せるHANNAさん。
キュートですね。

続くカットはアイビースクエアがアイビースクエアたる所以でもある蔦の絡まる外壁にて。

オリーさんに日傘を差してあげるHAYATEさん。
こうした小さな心遣いとチームワークでカタログができていることを改めて痛感しました。
 
ラストの前に再び別のロケーションでオリーさんのソロショットを。
陽が眩しいせいかどうしても伏し目がちなオリーさんをヘアメイクの山田さんが上手にコントロール。
仕上がりは30-31ページを御覧ください。

そしていよいよラストカットを撮りに同地区内にある大原美術館へ移動します。

閉館後に無理を言って使わせていただいたこちらの美術館、
じつは日本最古の私立西洋美術館として知る人ぞ知る名館なんです。
倉敷きっての事業家・大原孫三郎氏が、前年に死去した画家・児島虎次郎氏を記念して
昭和5年に設立したとうかがいました。

神殿風の石柱や銅像など古代ギリシャを思わせる美術品の数々は大原孫三郎氏の個人所蔵、
しかも昭和5年設立というから、かなりの識者であり、有力者だったのでしょう。
 
こちらでは表紙含め数パターンのカットを撮影させていただき、
短かったようで長かった全2日の行程が無事に終了いたしました!
皆様、本当にありがとうございます。暑い中お疲れ様でした!!

最後はもちろん恒例の集合写真です。

普段通りなら岡山の旬の地のものや地酒で夜も軽く楽しめたのでしょうが、
こんなご時世にあって渋々帰路に着きました…。
前編の締めにも書きましたが、普段通りの生活が完全に戻ってくることを切に願っています!

というワケで以上が倉敷での撮影記です。いかがでしたでしょうか。
お手元のカタログとすり合わせてご覧いただけければ幸いです。

ではまた、来シーズンにお会いしましょう!